【　御　報　告　】

　日頃よりお世話になっております。私ども（社）サイエンス・メディア・センターは、5月末をもって「一般社団法人」の形態を解消し、先月に税金などの処理を完了いたしましたので、御報告致します。

　（社）SMCは、2010年10月の設立からこれまで、５年以上の活動を重ねて参りました。これもひとえに皆様のご支援のおかげです。まずは改めて感謝申し上げます。

　一方、設立当初から課題であったのが、「社会の科学的議論を仲立ちする」SMCの機能と不可分な「独立性」と、経済的な「持続可能性」を両立することです。JST-RISTEXの研究開発プロジェクト(2010-2012)として始まったこの組織は、当初は2011年度に、後者の持続可能性に向けた仕組みの開発を行う予定でした。しかし、東日本大震災の発生を受け、研究者とジャーナリストの支援を通じて、科学と社会の議論を仲介する実践活動と、それに必要な機能・ノウハウの充実に注力することとなりました。結果としてSMCの機能面は非常に充実でき、多方面から高い評価を頂けたものの、持続可能性に向けた組織整備に関しては、ほとんど手つかずのまま、研究支援期間終了となりました。

　その後、今日まで、持続可能性の確立に向け、様々な試行錯誤を行ってきました。その中では、科学者組織はもとより、多くの企業様から活動の意義を高く評価頂きましたが、同時に「一般社団法人」であることの様々なデメリットが顕在化してきました。このため、法人形態を解消し、新たな試みを模索する時期と判断しました。

　今後の組織は、早稲田大学の付置研究所である「現代政治経済研究所」で保全しつつ、これまで通り「科学と社会を繋ぐ」支援業務については継続していきます。（サイトの更新はあまり行いませんが、ジャーナリストに対するメール配信と対応のサービスは継続しています。）

　また、早ければ本年度中には、これまでとは異なる形で「科学とメディア、社会」の間に横たわる問題に対処するための新たなサービスを開始できるかと思います。

　何かございましたら皆様お気軽にご相談ください。また、当方の活動を支援して下さる方がいらっしゃいましたら、ぜひお声がけ下さい。

　今後ともSMCを、何とぞよろしくお願い致します。

2017.8.1
サイエンス・メディア・センター リサーチマネージャー 田中幹人

追記：SMCロゴの「一般社団法人」表記は今後削除していきますが、暫くはサイトに残る部分がありますが御容赦下さい。