201819
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海外専門家コメント

難聴マウス、ゲノム編集で聴力が改善

・これは、2017年12月23日にジャーナリスト向けに発行したサイエンス・アラートです。

・記事の引用は自由ですが、末尾の注意書きもご覧下さい。

<海外SMC発サイエンス・アラート>

難聴マウス、ゲノム編集で聴力が改善 :海外専門家コメント

ハーバード大などの研究チームは、進行性難聴のモデルとなるマウスにゲノム編集を施し、症状を改善させることに成功したと発表しました。マウスの耳に、ゲノム編集のための薬剤(Cas9、ガイドRNA、脂質からなる複合体)を注射したところ、難聴の原因となる変異遺伝子の発現が抑えられて内耳の有毛細胞生存率が上がり、処置を施していないモデルマウスよりも音に対する反応が良くなったとのことです。著者らは、難聴の半数を占める遺伝的要因による症例の治療や予防に結びつく可能性があるとコメントしています。論文は12月20日付のNatureに掲載。この件についての海外専門家コメント(原文)をお送りします。

 

論文リンク

Nature

Treatment of autosomal dominant hearing loss by in vivo delivery of genome editing agents

https://www.nature.com/articles/nature25164

 

Dr Simon Waddington

Reader in Gene Transfer Technology, UCL

原文 

I think the elegance of this study lies in the fact that the Cas9 protein and guide RNA themselves are delivered rather than expressed from a DNA vector. Therefore they present only transiently which confers on them a greater degree of safety. Nevertheless, the elimination of the dominant disease-causing allele by this method is permanent. This technology is particularly well-suited to genetic disease where precise, local delivery is required, in this case namely the cells within the cochlear of the inner ear. Is it an excellent illustration of how the toolkit available to the field of genetic medicine is expanding while the tools become ever more precise. Hitherto incurable and often even untreatable diseases are now within the scope of gene therapy.”

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