計画停電の是非と妥当性について:岩本伸一・早大教授
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計画停電の是非と妥当性について:岩本伸一早大教授コメント
岩本伸一教授(早稲田大学先進理工学部 電気・情報生命工学科 電力システム研究室)
Q:計画停電しか方法はないのか?
A: これしか方法がない。1000万kWが足らないとということで、需給バランスがとれない。周波数低下問題が起きて停電する。東電の周波数は50Hzだが、周波数制御の目標値はプラス・マイナス0.2Hz、周波数が1Hz以上低下すると、リレーがその周波数低下を検知して、ある段階から負荷遮断が行われる、すわわち停電が非計画的に発生する。この様にならないように、電力会社が、事前周知して計画的に停電させるしかない。
Q:昔も電力の供給力不足の問題があったが、適当に需要を減らして対応できた時もあったと思うが?
A: 今回は、足らない発電量が大幅に違う。1000万kWというのは、例えば100万kWの原子力機が10台喪失しているといるのに等しい。需給調整契約や工場の操業停止依頼だけでは、全然十分でない。
Q: このような状態がいつまで続くのか?
A: 休止している火力(発電所)を立ち上げ、運転に入れるまで続くと思う。それが、東電が発表した4月末ころまで計画停電が続くということではないかと思う。通常の停止から起動というのでなく、地震による損傷の影響を調べてからの再起動となるので、通常の場合よりかなり時間がかかると思う。ちなみに、東電の火力は設備容量で約60%。
Q: われわれに何かできないか?
A: ちょっと考えると、身近にできる事といえば、寒くなっても、エアコンを使わないようにすること。私は、60歳を超えているが、子供の頃はエアコンがなかったので、どの家庭でも10アンペア契約だった。しかし、今は、各家庭、3-4台のエアコンを持っていて、40-50アンペア契約になっている。皆がエアコンを止めれば、かなりの需要が減ると思う。
(カッコ内注記はSMCによる)
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