北 一郎 東京都立大学人間健康科学研究科ヘルスプロモーションサイエンス学域 教授:
運動が、直接、筋や心肺機能に影響することは、一般的に理解されていると思いますが、本研究の結果(提案)は脳を介しているという点で、ちょっとしたサプライズ感をもたらしているように感じます。しかし、よく考えてみれば、代謝や各器官の調節に脳機能も関わっていることから、(間接的かもしれませんが)不思議ではないのかもしれません。2週間の運動そのもの(仮に脳を介さない場合)が持久力を向上している可能性を考えた場合、運動なしで当該脳領域を刺激すると持久力や筋力がどのように変化するのかは興味深いです。
今回、持久力を走行速度と持続時間の向上から評価しています。2週間の運動期間ということから、持久力に関連する生理学的変化(酸素運搬能力や筋線維タイプの変化など)よりむしろ神経系の適応(運動神経の使い方、中枢性疲労など)が大きい可能性もあるのかと思いました。イメージトレーニングのみで筋力低下が抑制されたという研究もあるようですので、やはりインパクトのあるトピックのように思います。
